芦田 広樹
ヴァイスプレジデント
東京のチームに所属し、バイオテクノロジー、創薬、及び、関連技術の投資案件に注力。

モチベーションの源は?

複雑な技術や科学から製品を急速に広めるためのビジネスモデルまで、全ての背景にある原理や仕組みを理解することがモチベーションの源泉です。

これまでのキャリアの中で、最も短期集中で学んだことは?

コンサルタントをしていた時、東南アジア有数の電子通信会社にてユーザーエンゲージメントを増やすための消費者向けアプリケーション開発を担当しました。その際、サービスの壮大な構想を作成、それを開発用仕様書に細かく落としこみ、アプリの設計を決定し、ローンチ後には販売キャンペーンを展開し、KPIをトラッキングするに至る、計画から実行まで全ての工程を手がけました。

その時、アイデアを出すことはできても、それを実行に移し、形にするには、相当な努力と忍耐を必要とするということを学びました。すなわち、想定外の問題に対処しつつ、次から次へ差し迫るデッドラインと常に戦いながら、細部に亘る事柄の判断を下し続けなければなりません。故に、私はゼロから“何か”を作り出す起業家の方々を大いに尊敬しています。

今、最も注目しているテクノロジー・トレンドは?その理由は?

1つ選ぶとしたら、ゲノム編集技術です。私は、ヒトゲノム計画の完了直後に、コンピュータ計算を用いて生命の遺伝情報を解読するDNA/RNAの調査に約8年を費やしました。その調査の際、情報フローが様々な層において、精密にプログラミング及び規定されていることに好奇心を抱きました。(魅了されました)例えば、DNAシーケンス、クロマチン/ヌクレオソーム、染色体、転写などです。ゲノムのからくりが、以前より解明されつつあることや、CRISPRベースの編集技術の発明などにより、今日に至っては、プログラムのソースコードを編集し、導入方法を管理することができるようになりました。この革命的なプラットフォーム技術は、治療、農業や、現在想像もつかないような分野を含む多くの領域で大変革をもたらす可能性を秘めています。

今まで受けた中で、最高のアドバイスは?

技術または業界知識がないことを、決して言い訳にしてはならないことです。これは、キャリアをスタートした際、初めて教わったことで、一日たりと忘れたことはありません。

全ての領域で専門家になることはできませんが、少なくとも問題を特定し、十分な情報に基づく経営判断をするために必要な事柄を引き出す質問ができるレヴェルまで、事実やデータをしっかり消化する力をつけるよう、積極的に学ぶ姿勢を持つことが大切です。

このことは、投資家としてより強く求められる資質だと考えています。常に新しい技術、科学、ビジネスにさらされる中、知識や経験の無さを理由に投資を見送ることはあってはならないと考えています。が無いが故に投資を見逃すことは許されません。